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砂町で復活した波郷ゆかりの「石田波郷新人賞」。20歳の辻村栗栖さんが受賞

若手の俳句作家の登竜門とされる「第16回石田波郷新人賞」の表彰式が、主催する砂町文化センター(江東区北砂5)で3月8日(日)に行なわれ、西東京市の辻村栗栖さん(20)の『通りすがり』が新人賞を受賞した。

新人賞の辻村栗栖さん(左)と選者の西村麒麟さん

同賞は30歳以下を対象とするもので、波郷が療養した清瀬市で15年間続けられてきた。運営主体の高齢化などを理由に、2023年でいったん幕を閉じたが、波郷ゆかりの地でもある砂町文化センターが事業を引き継ぎ、同センターで開催している「はこべら俳句大会」の新人賞部門として今回復活した。

新人賞には全国から129名(20句一組)の応募があり、選考委員3名が新人賞1名、準賞2名、奨励賞1名を選出。辻村さんは「前回は奨励賞だったけど、今回は念願の新人賞がとれたのでとてもうれしい」と喜びを語った。

辻村さんが俳句を始めたのは中学1年。「小説を書きたくて文芸部に入った。でも先輩に勧められた俳句の方が面白くなった」という。高校1年では立教池袋高等学校チームとして第26回俳句甲子園全国大会に出場。「開成高校に負けて3位でした」と振り返る。現在は千葉大学理学部で地層や地殻変動などを研究していて「フィールドワークで外に出向くので、俳句と無関係でもない」と笑う。

第1回受賞者で、今回の選考委員を務めた西村麒麟さんは「誰もが経験したような懐かしさを感じる。言葉に無理をさせず詩情をのせている。《剪定やおほきな道を手分けして》で始まり《小名木川夜景のなかを細く冴え》で終わる句の配置も秀逸」と講評した。

◎西村  麒麟【WEBサイト・きりんの家】【公式X

◎砂町文化センター 江東区北砂5-1-7  TEL 03-3640-1751【公式WEBサイト


※この記事はタウン誌「深川」289号に掲載したものです。