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【イベント】2020年11月「アートパラ深川おしゃべりな芸術祭」開催!

◎世界初!深川の町が“アートパラ作品”の美術館に

江東区の門前仲町、清澄白河、森下の商店街や神社仏閣の境内などに、障がいのある人々のアート作品を展示する「アートパラ深川おしゃべりな芸術祭」が11月15日(日)~23日(月・祝)の9日間にわたって開催される。

このイベントは障がいなど様々な理由から、まだ世の中に知られていないアーティストに光をあて、街なかに数百枚のアートパラ作品を展示することで人々を引き寄せ、おしゃべりを楽しみ、共に生きる社会を目指そうという取り組み。

江東区で市民芸術祭が行なわれるのは初めて。美術館などではなく街なかにパラアート作品を展示するのは世界初の試みだ。

6月25日に記者発表を行なった実行委員会のみなさん。
中央左は総合プロデューサー福島治さん、中央右が実行委員長の上田欽一さん

企画と運営は地元の有志60人以上が参加。昨年から話し合いを重ね、協力者を増やしながら準備をすすめてきた。当初はパラリンピックの開催にあわせ今夏に開催する予定だったが、東京オリンピック・パラリンピックの延期や新型コロナウイルス感染症の影響により今年11月に開催することになった。

門前仲町で煎餅店を営む実行委員長の上田欽一さんは「東京パラリンピックは延期となりましたが、パラリンピックに掲げられた理念は延期することはできない。私たちが中心となり、世界に類のない価値を生む芸術祭として深川に根付かせ継続させていきたい。深川の宝物にしていこうと思っている」と意気込む。

上田さんはアート好きで作品をコツコツと収集をしてきたが「障がいのある人の作品の魅力は自由奔放さ。芸術祭では完成度の高い作品を展示するので、福祉という視点ではなくアートとして見直してほしい」とも語る。

また、国内だけでなく世界に向けて発信していきたいという思いから、世界的デザイナーのコシノジュンコさんに協力を依頼。コシノさんはスペシャルアドバイザーに就任し、オープニングセレモニーにも出席する予定だ。

コシノジュンコさん

◎全国からアート作品も公募

芸術祭にさきがけ、東京工芸大学とタッグを組み全国から障がい者アート作品を公募する「アートパラ深川大賞」も開催中だ。社会生活において何らかのハンディキャップのある人が対象で、作家の林真理子さん、俳優の別所哲也さんらが特別審査員を務める。作品の応募は2020年7月31日まで。

林真理子さん
別所哲也さん

長年、障がい者アートに携わってきた総合プロデューサーの福島治さんは「大学の研究テーマとして15年間障がいのある方のアートやモノづくりを研究し、私自身もそうしたアートのファン。回を重ねながらアートの販売や商品化など、アーティストの収入支援につなげることも目指していきたい」と話している。

選出した作品はイベント期間中、深川不動堂(江東区富岡)やフレミングハウス(江東区三好)などの屋内施設に原画を展示する予定。

子どもたちがつくり、担ぐ「みんなの絵馬神輿」

また、深川七福神めぐりの神社仏閣に「巨大アート絵馬」を展示するほか、障がいのある子どもたちが描いた絵馬224枚を飾り付けた「アート絵馬神輿」を制作し担ぐなど、多彩なイベントを準備しているという。

前例のない、まちをあげての市民芸術祭に期待感は高まるばかりだ。

「アートパラ深川おしゃべりな芸術祭」公式サイト https://www.artpara-fukagawa.tokyo/