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【屋号ものがたりVol.10】MOTOR&サイクル『シラカワ』

「ありがとう」がほしいから僕は頑張る!

 誰でも気軽に自転車が購入できるようになったのは1960年(昭和35)以降、主に通勤や新聞・そば・クリーニングなどの配達業務にも使われていた。

白川さんご夫妻といつも一緒の店長・小太郎くん

 地元でモーター&サイクル『シラカワ』の屋号を継いでいるのは三代目になる白川(57歳)さん。昭和30年頃に祖父の滋さんが店を開いたのが始まり。33年にはホテルマンだった父の義隆さんが二代目として「白川輪業商会」を立ち上げた。ちょうどこの頃、若者を中心にバイクが注目され「ホンダ・スーパーカブ」が爆発的に売れていたことから、バイクも扱うようになった。

 裕士さんも父親同様に大学を卒業後、サラリーマンとしてイトーヨーカ堂に入社、エリートコースを歩んでいた。27歳の時に同じ職場の直子さんと結婚。子どもが生まれたのを機に家業を継いだ。

 「いずれは家業を継ごうと思っていましたが、家族ができたことで一国一城の主として腕を振るってみたい。そんな想いにかられたんです」という。

 屋号も白川からシラカワへ。新たにはじめたのがバイク便事業とアシスト自転車だ。子供車からアシスト車まで試乗車を豊富に揃え、実際に試乗してもらう、というやり方が功を奏した。ブリヂストン電動サイクルの売上は都内でも常に上位を獲得している。

 「これからは地元密着型の自転車診療所として、生まれ育った街に恩返しをしたい」と笑顔で話す。店番は愛妻の直子さんと愛犬で店長の小太郎君に任せることが多いともいう。

 「最近、自転車走行のルールを守っていない人が増えて、交通事故も多発してますね。マナーが悪すぎだよ」と嘆く裕士さん。世話好きでいつもアグレッシブにまちの世話役としても先頭にたって活躍している。

困ったに応えてくれる自転車診療所のような存在

MOTOR&サイクル『シラカワ』
江東区森下1-11-7 TEL.3631-7580


※この記事はタウン誌「深川」257号に掲載したものです。