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深川生まれのクラフトジンは青森ヒバが香るスモーキーな大人の味

深川蒸留所をオープンさせた(左から)小林幸太さんと関谷幸樹さん。蒸留家の瀧徹和さん

清澄白河の住宅街の一角で、世界でもめずらしい蒸留法でクラフトジンが製造されている。この春には第一弾として木の香りも清々しい「FUEKI(フエキ)」が誕生。深川の新名物として注目を集めている。

クラフトジンを製造しているのは、3月30日にオープンした「深川蒸留所」。平野1丁目にある理化学ガラスとインテリアのセレクトショップ「リカシツ」と、高橋にあるカレーとジンの店「ニコ トウー ゴー」の2店舗がタッグを組み誕生した。

蒸留所併設の試飲スペース(営業は未定)

「どこの店に行っても置いてあるような、深川に根付いたお酒をつくっていきたい」と思いを語るのは、運営と製造を担当するリカシツ(株)の関谷幸樹さん。

蒸留所の要でもある蒸留器は、理化学ガラス専門問屋の子会社でもある「リカシツ」が開発。江戸時代に伝来したとされるツブロ式蒸留器と同じ構造で、素材はステンレスや銅の他、理化学業界では最大級という200リットルのフラスコを使用。1回の蒸留で100リットルを生産できるという。

第一弾として誕生した「FUEKI」は、深川ゆかりの俳人・松尾芭蕉の俳句の理念「不易流行」から命名した。

「FUEKI」のラベルは水かけ祭りとして知られる深川八幡祭りをイメージ

また、材木のまちとして栄えた深川の歴史にも着目。ジェニパーベリー、ショウガ、ペチパーといったボタニカルに加え、地元の材木会社・長谷川萬治商店が提供した青森ヒバも使用。ロックで飲めばヒバがスモーキーに香り、炭酸水で割れば爽やかな飲み心地が楽しめる。販売店は田口屋(常盤2)、深川発酵所(門前仲町2)、市松屋(白河2)他、詳細は公式サイトへ。

◎深川蒸留所/江東区平野2-3-15/公式サイト


※この記事はタウン誌「深川」271号に掲載したものです。