新しい取り組み「テーブル・フォー・キッズ」とは?
経済的な事情を抱える子育て家庭に、地域の飲食店が「食」を提供する「テーブル・フォー・キッズ」が昨年12月にスタート。事業者の認定NPO法人夢職人の理事長・岩切準さん(39)は「地域の力で、地域の子どもたちを支援してほしい」と、寄付や募金箱設置の協力を呼び掛けています。
新型コロナウイルスの感染拡大による雇用状況の悪化により、ひとり親家庭など経済的に困難を抱える家庭の経済状況はさらに悪化。
また、外出自粛などで飲食店も苦境を強いられています。「テーブル・フォー・キッズ」は、こうした地域の家庭と飲食店をむすぶことで、効率よく迅速に「食」を支援する、全国初の取り組みです。
利用者には月3回分の飲食代をポイントで発行
利用者には、個人や企業などからの寄付金や助成金をもとに、半年間にわたって飲食に使えるポイントを専用のスマートフォンアプリで発行。一家族・保護者2人まで、子ども全員が対象。利用者は毎月3回分の飲食代にあたるポイントを6カ月間受け取り、取り組みに賛同する加盟店で利用します。
「子どもの食を支援する『こども食堂』も全国に約3800か所ありますが、コロナで中止になったり、決まった日にしか利用できないなどのデメリットも。日常のなかで自然に利用できる状況をつくりたい」とは、岩切さん。
昨年11月に利用者の募集を行なったところ180家庭から応募があり、一定条件を満たした3歳~高校生の子どもがいる63家庭、100人以上の子どもが支援を受けています。
また、加盟店は現在25店。江東区内の飲食店や総菜店、米店などが協力。加盟店の中には利用者の子どもたちにお菓子を用意する店舗もあり、参加店と利用者のコミュニケーションも生まれているそうです。
岩切さんは「地域の新たなセーフティネットを構築することを目指している」と話し、今後も続けていく方針です。
寄付は区内店舗などに設置している募金箱の他、ホームページからも受付中。
https://tfk.yumeshokunin.org/
◎認定NPO法人夢職人
江東区亀戸6-54-5小川ビル2階 TEL.03-5935-7302