タウン誌「深川」が運営する東京深川の地域情報サイト

獅子舞を父から受け継ぐ高校生、大技「シャチ」に込めた思い

1月18日(日)、江東区文化センターで毎年恒例の「新春民俗芸能の集い」が開催され、「木場の木遣」「深川の力持」など、江東区の民俗芸能5団体が一堂に会した。

新年の華やかなムードに包まれた「新春民俗芸能の集い

貴重な民俗芸能を堪能しようと大勢の来場者が詰めかけ、会場は立ち見が出るほどの盛況ぶり。年の初めの晴れやかな空気の中、江戸の昔から受け継がれてきた熟練の技と心が、次々と舞台を彩った。

そんな中、次代を担う若手の活躍も光った。「砂村囃子」で獅子舞をつとめた髙橋陸斗さんは高校2年生。約5キロもある獅子頭を両手で支えながら、大技の「シャチ」を見事に決めるなど、10代とは思えない堂々とした舞いを披露し、客席から大きな拍手が送られた。

大舞台を終えた陸斗さんは「出番を待つ間は緊張しましたが、獅子頭をかぶったら緊張はしませんでした」と、落ち着いた表情で語る。

(写真左)これが大技の「シャチ」お見事!/(写真右)左から母の正江さん、埒会長、睦会の片山さん

陸斗さんは、父・洋平さんの誘いで6歳からお囃子をはじめた。稽古が嫌になった時期もあったが、転機となったのは、厳しくも愛情深く指導してくれた師匠との別れだったという。その経験を通して、伝統を継承しようという意識が芽生えた。

昨夏からは、獅子舞を約30年つとめる父から本格的な指導を受け、「一つ一つの動きを大きく、堂々と舞いなさい」という言葉を胸に、稽古を重ねてきたという。

獅子舞は想像以上に「体力勝負」の演目。砂村囃子睦会の埒與政会長は「身体の柔軟さも求められるので、若いうちに身につけることが大切。彼は練習熱心、もう心配ないですね」と、太鼓判を押す。

世代を越えて受け継がれる民俗芸能。未来へつなごうとする若手の活躍を応援していきたい。

◎砂村囃子睦会/公式【Facebook】【YouTube


※この記事はタウン誌「深川」288号に掲載したものです。