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心地よさは自分で見つける、福祉と街をつなぐ『ながれる』が深川不動堂参道にオープン

江東区富岡、深川不動堂の参道沿いに、新しい居場所『ながれる』が誕生。8月29日(金)オープンのこの施設は、貧困や虐待など困難を抱える人のための一時宿泊機能(シェルター)を備え、既存の福祉の枠を超えた自由で開かれた空間だ。

運営資金は寄付や助成金でまかない、4階建てビルをリフォーム。1階は誰でも立ち寄れるカフェで、お茶やモーニングのほか、ワインを囲む交流イベントも予定。2階はブックライブラリー併設のイベントスペース、3階はヘッドスパサロン、4階が一時宿泊エリアとなっている。訪れる人、支える人、地域の人がふっと力を抜き、自分の〝心地よさ〟を探せる場を目指す。

運営するのは社会福祉法人子供の家「ゆずりは」。2011年から国分寺市を拠点に、児童養護施設や里親家庭を離れた人、社会に出た後に困難を抱えた人を支援してきた。年間相談件数は6万件を超える。

代表の高橋亜美さん(右)とコミュニティマネージャーの濠うかさん(左)

代表の高橋亜美さんは「専門職だけが関わる閉じた空間や〝支援する側・される側〟という関係に限界を感じてきた。ここではもう一歩踏み出し、次の出会いや希望につながる流れをつくりたい」と語る。

深川を新拠点に選んだのは、暮らした経験と隅田川への愛着から。江東・墨田エリアで物件を探し、この参道の物件に巡り合ったという。

「福祉の枠を超えて安心を育み合う場所を、この街の皆さんと一緒につくれたらうれしい。ぜひ立ち寄って、自分の〝心地いい〟を見つけてください」。

高橋さんの新たな挑戦が、深川の街からはじまる。

◎江東区富岡1─12─2(オープン日は毎週木・金・土曜日)【公式サイト】【公式Instagram

リフォーム中の「ながれる」

※この記事はタウン誌「深川」285号に掲載したものです。