江東区の文化と自然を愛する会(愛江会・福島浩之会長)が5年の歳月をかけ、昨年10月に「江東区の橋100選」を自費出版した。江東区内の100橋にスポットをあてたA4版120ページの冊子で、会員が手分けをして写真撮影を行ない、歴史を調べ上げた。それぞれの橋には「木場公園へ 続く河津桜 沢海橋」などの句も添えられ、古写真や中野俊章さんによる絵画なども収められている。
愛江会は2001年に江東区文化材中級研究会の修了生が中心となって立ち上げたグループ。月に一度『江戸深川情緒の研究』や『御宿かわせみ』(平岩弓枝著)などをテーマに、読書会を通して区内の歴史を掘り下げ、様々なテーマで自主学習発表会を続けてきた。
6年前からは江東区の特徴の一つである橋を取り上げ、100橋を5年間かけて一冊にまとめた。「今はホッとしているところです。当初はカルタにしようというアイデアもあり、橋に添えた句は読み札にしたいと思って付けました」と話すのは、副会長の常澤愛子さん(86)。
常澤さんは江東区亀戸に50年以上暮らし、定年後に江東区のことを知りたいと文化財研究会に参加。その後18人で愛好会を発足したが、最近は高齢化が進み活動が困難となり、この本をもって閉会することになったという。
「江東区の橋100選」は区内の小中学校と各図書館にも寄贈され、図書館では閲覧も可能。皆さんも愛好会の集大成をぜひご覧ください。
※この情報は「タウン誌深川258号」に掲載したものです。