今年8月、6年ぶりに本祭りを行なった深川神明宮(江東区森下1)。水かけ祭りとして知られる深川のお祭りは、神輿の手入れがとても大事。毎回、お祭りの後は宮神輿を千葉県行徳の神輿師・中台製作所に預け、乾燥とメンテナンスを行なっている。
9月22日(日)、神職と宮頭・三番組御連中の15人が、宮神輿の様子を見学するため中台製作所を訪れた。駐車場では行徳の神輿担ぎ方練習会の真っ最中。賑やかな「わっしょい」の掛け声に出迎えられた。
行徳は江戸時代から、小名木川の水運と成田詣で「行徳千軒、寺百軒」といわれる寺町として発展。海が近いことから湿度が高く、漆塗りに適した地として宮大工や仏師が多く集まる町としても栄えた。かつては神輿師も多く、神明宮の宮神輿を製作した後藤神輿店の他、浅子神輿店も行徳に店を構えていた。
まずは、中台洋社長の案内で、神輿ミュージアムを見学。宮神輿をお護りする役目を担っている宮頭たちは、時代とともに手入れ方法も進化しているという中台社長の説明に、興味深く真剣に聞き入っていた。
その後、宮神輿の分解・乾燥とメンテナンスについて説明を受け、状態を確認。神明宮の宮神輿の構造は、簡単には壊れない非常に堅固な造りで「これからも永く氏子の町を担げますよ」と、中台社長も太鼓判を押す。内野成浩宮司は「昭和9年作の宮神輿を次の時代にも担げるよう、氏子の皆さんと協力していきたいと思います」と話していた。
◎深川神明宮 江東区森下1-3-17【公式サイト】
◎中台製作所 千葉県市川市本塩 21-3【公式サイト】
※この記事はタウン誌「深川」280号に掲載したものです。